ヒルナンデス 良いクリーニング店の見分け方とお得衣替え活用術!
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2015年3月23日放送のヒルナンデス「プロフェッショナルに聞く!」よりクリーニング店の活用術の話題をお届けします!
冬から春になりつつあり、衣替えの季節ですね。
先日ぐんと気温が上がった日には、古着屋さんに冬物を持ち込む人も多かったといいますが、季節が終わればサヨウナラ、な服ばかりではありません。お気に入りを来年もまた気持ちよく着るための心強い味方はクリーニングショップです。
そこで、クリーニング会社3社(白洋舎・リネット・ナチュラルクリーン)スタッフの皆さんに、よいクリーニング店の見分け方、お得な活用術を教えていただきましょう。
クリーニング屋さん100倍活用術
教えてくださるのは、全国に800店舗を持つ超大手「白洋舎」さん、宅配専門の「リネット」さん、全国から高級ブランド品の依頼があるという「ナチュラルクリーン」さんです(以下、敬称略)。常に進化する技術・「白洋舎」
1906年創業の老舗クリーニング会社であり、全国に800店舗を展開する業界最大手ということで、誰もがその名を御存じのことでしょう。創業の翌年に当たる1907年(明治40年)に、日本で初のドライクリーニングを導入以来、
トップランナーとして研究を怠りません。
「洗濯科学研究所」での研究結果は、各店舗のスタッフたちに情報として行き渡っているので、店舗スタッフも研究員と同じ知識を有しているというのは頼もしい限りです。
ところで、全国どこのまちにもあるクリーニング屋さんのイメージですが、実は店舗がある都道府県の方が少ないということを御存じでしたか?
存在するのは北海道道央、東北は宮城県のみ、関東は茨城・栃木を除く1都4県、中部地方は東海エリアの4県のみ(甲信越・北陸なし)、近畿は和歌山を除く5県、そして広島、福岡だけだそうです。
これ以外の県にお住まいで、自分の住むまちにも白洋舎があるという方もいらっしゃると思いますが、これは単に同名の店舗というだけで、「株式会社白洋舎」とは無関係だそうです。
公式サイト
http://www.hakuyosha.co.jp/
「言われなくてもやる」リネットLenet
リネットは「ネットのクリーニング屋さん」です。専用のウェブサイトで会員登録をして依頼すると、業者さんが洗濯物を家まで取りにきてくれて、仕上がった商品を送り返してくれるというシステムをとっています。
スーツ、コート類は意外と重くて持ち運びや扱いにも困るものですが、リネットの利用でその悩みも解消されるというのが大好評で、現在では10万人の会員数を擁しているとのことです。
クリーニング店の店頭でよく取り交わされる「ここのシミが……」「これは別途料金が……」的な会話は不要。
お客さんが依頼する時点で気づかないようなシミですら、無料で対応していただけるといいます。
直接のやりとりがしにくいからこその細かい心配りともいえましょうか。
スタッフによる抜き打ちチェックの充実で、サービスの質の管理も万全です。
公式サイト
「洗う」で終わらない。「時を戻す」ナチュラルクリーン
千葉県君津市に本店を持ち、ほか都内に2店舗、福岡に1店舗、2月3日にオープンしたばかりの札幌を含め、全部で5店舗しかありません。しかし、新宿伊勢丹のわずか5坪の店舗で6,800万円の売り上げがを誇り、全国から高級ブランドのコート、スーツなどの依頼が多数あるということ。
その秘密は、徹底した丁寧仕上げのみならず、あきらめがちな強烈な汗じみの処理、変色部分の修正など、かゆいところに手が届き過ぎているサービスでしょう。
殊に色の修正などには、プロの美術修復師のスタッフも擁しているとのことです。
この対応ですので、料金設定も安いとは言えないものの、十分その価値があるのではと思えます。
公式サイト
http://www.naturalclean.co.jp/
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「クリーニング店の良しあしはここで判断しろ!」
「このアイテムの仕上がり」で店舗のレベルを見る目安があるそうです。白洋舎「コート」
ひとまとめにコートといっても、素材や形、附属品(ボタンやトッグル)などで、それぞれに適した溶剤を用いたドライクリーニングで仕上げてくれるのが白洋舎。一般的な石油系のほか、デリケートなボタンなどの飾りがついたものに向くフッ素系、洗浄力が大変強い塩素系と、3種類の溶剤を使い分けて対応してくれるとのことです。
リネット「セーター」
決め手はずばり“ニオイ”。ドライクリーニングの溶剤の扱いが粗末な店舗は、ニオイがつきやすい、例えばセーターのような製品にはニオイが残ってしまうので、こういった店は要注意とのことです。
といっても、それがモロわかりなほどのお店に出してしまうのは、完全にハズレくじを引いちゃった形で、今時そこまで程度の低いお店はまずないだろう……とのことですから、ある程度安心してもいいのかもしれません。
そこでもう一歩進んで、「ふわふわ仕上げ」などの付加価値で選ぶの手だそうです。
リネットでは、3月中に依頼したお客さん限定で、「花粉ガード仕上げ」を無料で提供してくれるとのこと。
4月以降は追加料金が発生しますので御注意を。
http://www.wh-plus.com/history/asset/pollinosis_start_150313.pdf
ナチュラルクリーン「ダウン」
手間のかかるダウンの製品は、店舗により対応に差が出ますので、袖口の汚れなど、細かな手洗いが必要になるような部分は、依頼する前にまず確認してみましょう。ナチュラルクリーンでは、粒子の細かい“クラスタルウォーター”という特殊な水を使い、奥までしっかり羽毛の汚れを落としてくれる上、襟元やフードに施されたファーも洗えるそうです。
料金は1万5,000円程度かかりますが、ぺしゃんこに崩れたダウンコートがふっくら元に戻るさまを見るのは爽快ですらあります。
ナチュラル クラスタルウォーター
「衣替えの季節に使えるサービス 教えてください」
全部利用したい!三者三様の嬉しいサービスです。白洋舎「クローゼット代わりに利用」
白洋舎でクリーニングを依頼した人に限り、1着200円から、次のシーズンまで、安定した環境で衣類を預かってくれるサービスがあります。衣類によって保管期間に違いがありますので、次に必要になるタイミングとのすり合わせも大切です。
しっかりプランニングして、次のシーズンにはピカピカの洋服やコートを着てみませんか。
白洋舎 サービス
リネット「女性に大人気 ブーツ洗います」
ほとんどのシューズ類を洗える特殊な洗剤を使っているので、洗えないと諦めがちなムートンのブーツでもお願いできちゃいます。1足一律3,980円と少し高価ではありますが、大事に履きたいお気に入りがあれば検討してみては?
今月いっぱい、3足まとめての注目で1足当たり2,480円になるサービスもあります。
くつLenet
ナチュラルクリーン「革製品 じゃぶじゃぶ水洗い」
さきの「ダウンのクリーニングでも触れたクラスタルウォーター以外にも、マイクロナノバブルと言われる超微細な泡で、汚れを弾き飛ばすように落としてしまいます。これでレザーのコートも新品同様に。
料金は、小さめの革製のバッグで15,000円から。
品物の状態や性質に合わせ、あくまで丁寧に、まるで復元するようにきれいに仕上げてもらえるようです。
それにしても、80万円相当のエルメス“バーキン”が水洗いされるさまは、ぜひとも間近で見たくなります。
職人さんたちにとっては職業柄慣れたお仕事からもしれませんが、慣れないうちは絶対一瞬ためらうに違いない!と思います。
まとめ
昔、身頃がウール、袖がレザーでできたイーストボーイのスタジャン(3万6,000円購入)を、たまたま臨戸訪問で来てくださったクリーニング屋さんにお願いしたら、仕上がりに長い長い日数を要し、しかし袖口(ここだけリブ編み)の汚れは全く落ちておらず、何ならレザー部分も特にキレイにはならず、それでもしっかり製品の1割ほどのクリーニング料金だけ取られて、すっかり凹んでしまったことがあります。やぶれかぶれで袖口を適当に手洗いし、ついでにオシャレ着洗いの水流で適当に洗濯機洗いしたら、意外といい感じで仕上がったので、「あのときの3,800円(料金)は何だったんだ…」と逆に二度目の凹みを喫しました。
それからさらに15年以上、不定期でそんな洗い方をしながら着続けたら、さすがに最近、レザー部分の劣化が目に余るものになってきました。
それはそれでむしろ「いい味が出た」と思い込めなくもないのですが、今回のナチュラルクリーンさんのようなお店が当時あったら、別な結果・感想が得られたのでしょう。
私のまちに存在する「白洋舎」が「株式会社白洋舎」と無関係だと知ったのは、少林拳が少林寺拳法と全く別物だと知ったとき以来の衝撃でした。
また、リネットさんのきめ細やかなサービスは、ぜひとも一度はお受けしたいと思いました。
まさに「面白くて役に立つ」企画だったなと思います。
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