林修先生が伝授!意外と知らない手紙のマナー&残暑見舞いの正しい書き方

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林修先生が伝授!意外と知らない手紙のマナー&残暑見舞いの正しい書き方

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残暑見舞い

明日8月8日は二十四節気の1つ「立秋」で、暦の上では秋ということになりますが、真夏日どころか猛暑日が続く日本列島で、あとの暑さはおまけみたいなものですよ、と言われても、随分豪華なおまけがあったものだと恨み言を言いたくなりますよね。

真夏の年賀状的な「かもめ~る」や、市販のアイディアはがきを使って、親しい方に暑中見舞いを書かれる方もいらっしゃるでしょう。

さりげなく細やかな心配りを感じる習慣だと思います。

明日8月8日を境に、「暑中」ではなく「残暑」とすることをお忘れなく。

8月7日バイキング「ひるたつ」では、今やタレントとしても大人気の東進ハイスクール講師・林修先生が、暑中(残暑)見舞い間違えがちな事柄と、人の心をとらえずにはいられない先人たちの手紙について教えてくれました。

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「暑中見舞い」常識・非常識

立秋を過ぎたら残暑というのは比較的よく知られていることだと思いますが、では、こういった暑い中での御機嫌伺い的なおたよりは、いつから出していいものなのでしょうか。

「夏の土用(立秋前の約18日 例年7月20日前後から)」の時期、小暑(今年の場合は7月7日)、梅雨明け以降などなど、諸説あるようです。

今年はもう無理ですが、来年出すときの参考にどうぞ。


どちらかというと社交辞令的で、例えばよく利用する飲食店、美容院からとか、仕事で関わりのある人からいただくことが増えている気がしますが、しばらくごぶさたしている友人・知人に、「どうしてますか」と様子うかがいをすると同時に、自分の存在をアピールしたいとき、メールよりも書簡、できたら手書きの方が印象に残りそうですし、せっかくなので利用してみたいですよね。


そこで、意外と間違いや見落とし・書きもらしを起こしやすいことが幾つかあります。



まず、一般的な「暑中(残暑)見舞い」という言葉ではありますが、自分より目上の人に差し上げる時は、「暑中(残暑)お伺い申し上げます」という言葉を使ってください。

お見舞いというのは、相手よりも優位に立った、やや上から目線の言い方なのだそうです。


これは御存知ない方も多いので、「お見舞い」と言って、そういったことによほどやかましい人でない限り、あまり非常識だとは思われないかもしれませんが、気を付けた方が無難です。


また、お付き合いを始めてから日が浅く、相手の立場や年齢がよく分からないという場合も、念のため「お伺い」をチョイスした方が間違いが少ないでしょう。

そして、夏に「ご自愛なさって」「夏バテしないように」などの文言が入ったハガキなどを受け取れば、そう書いていなくても暑中(残暑)見舞いと思うでしょうが、年賀状などと同じように、まずは「暑中(残暑)お見舞い(お伺い)」と、最初の行でしっかり標榜した方がいいでしょう。

そして最後の行で「平成27年8月」「平成27年盛夏(晩夏)」というように、日付や時候を示す言葉で〆ます。

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常識?神経質過ぎる?手紙を書くに当たって気を付けたいこと

年賀状や暑中見舞いに限らず、特に目上の人に手紙を書く際、「段落をつけない」「句読点をつけない」などにも気を配った方がいい、という意見があります。

このいずれも2つとも、文章を読みやすくするための方法ですが、裏を返せば「あんたは教養がないから、読みやすくしてやったよ」と解釈されかねない失礼な方法にもなってしまうおそれがあるためです。

ただ、そのデンでいくと、送り仮名(書き下し)なしの漢文か何かで書くのが正式なんじゃないの?という気がしてきます。


そういった昔ながらの考え方の名残か、手間でも賞状や卒業証書などには句読点を使いません。

教養の考え方も時代とともに変わりますし、常識とはまた別の考え方として覚えておくと便利でしょう。


殊にはがきサイズの短い文章の場合は、段落分けや句読点が過剰に入らないような、シンプルで要領を得た書き方ができればいいわけですよね。

また、どんな手紙もそうですが、大切なのは「宛てた相手と書き手の関係性」ということになります。

例えば一見非常識で礼儀のなっていない手紙であっても、受け取った側が「彼(彼女)らしい」と思わず口の端を持ち上げて微笑んでしまうようなものなら、それがそのときの「正解」ですし、誤字脱字もなく文法も正しく、さらに礼儀にもかなっていたとしても、受け取っても少しも心が動かないものもあります。

事務文書なら用件が伝わればいいのでしょうが、指南書を丸写しにしたものでなく、自分にしか書けない1通をしたためてみましょう。


心をわしづかみにされる、教養ある人たちの手紙

番組内では、芥川龍之介が担当編集者に300円を無心したときの、どこかユーモラスな手紙、太宰治が青森から愛人に宛てた「ぐっとくる」手紙など、状況を考えるとクズっぽい、それでいて「これだからこの人は名を遺したんだろうなあ」と納得の書簡が紹介されていました。

ほか、竹久夢二、柳原白蓮、平塚らいてうなどが愛する人に当てた手紙の抜粋も紹介されました。

それぞれのロマンチシズムや、いい意味で複雑な性格、ちょっと惹かれてしまう高飛車さなどが表れていて、参考にはできても真似はできない(しない方がよさそうな)ものばかりです。


文豪たちの手紙の奥義―ラブレターから借金依頼まで(新潮文庫)



まとめ

歴史上の人物が実際に誰かに宛てた手紙というのは、その人の文才などではなくその人の「存在」に対する付加価値がつきますよね。

そういえば、あえて名前は伏せますが、とある大作家からのラブレターをオークションで高値で売り、そのお金で自分の子どもの学資を稼いだ女性もいましたっけ。

書簡集がまんま文学作品のように編集されたり、あるいは全くの創作ではあるものの、文章のすべてが「手紙」というスタイルの小説などもあります。

夏の休暇中などに、そんな作品を読み直してみたら、誰かに手紙を書きたくなるかもしれません。


  
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