ブラジルの首都は何故ブラジリアに移転したのか?
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さて、ワールドカップも間近な今日この頃。
ブラジルで開催されることは知っていても、あれれ?ブラジルの首都って、どこだっけ?あやふやな人が多いのではないでしょうか?
ブラジルの首都は移転しているので、あやふやなのも無理はありません。
そこで、今回はブラジルの首都がブラジリアに移転した理由ついてご紹介します。
リオ・デ・ジャネイロ?サンパウロ?
所さんのテレビ番組“笑ってコラえて”で、ブラジルに支局を作る企画があるのは記憶に新しいですよね。当時の支局長は、所さんにリオ・デ・ジャネイロに支局を作るように指示をされましたが、現地の美人なお姉さんに説得(?)されて便利のいいサンパウロに支局を作ってしまったのも、あの番組の面白いところです。
さて、この二つの都市、実はブラジルの首都ではありません。
ブラジルの首都は、リオ・デ・ジャネイロから1000km程離れた場所にある、ブラジリアと言う所です。
どうして首都が移転したの?
ブラジルの首都は、元々リオ・デ・ジャネイロにありました。調べてみると、ブラジリアへの首都移転計画は、実は18世紀、当時ポルトガルの植民地だったときからあったのだそう。
19世紀末ごろには、首都として最適な地域を求めて、専門家などによる調査団が移転地の候補に派遣されています。
そして1956年、当時の大統領のジュセリーノ・クビチェック氏の命令によって、首都の移転が実行に移されたのです。
1950年代は、丁度ブラジルが工業化を始めた時。
首都の移転はとてもスムーズに、効果的に実現できました。
実行計画を1955年に着手して、1960年には完成に近い状態にあったので、約5年で完成したことになります。
ブラジリアへの首都移転の最大の目的は、「ブラジルのアイデンティティを構築する」ことにありました。
ブラジルはその歴史的背景により、多くの民族から構成されていて、それまでの首都だったリオ・デ・ジャネイロはポルトガルの影響をとても強く受けていました。
そこで、ブラジルの多様な民族を統一するため、また国民国家を象徴するような一つの首都を造る必要があると判断したのです。
それだけではなく、それまでは沿岸部に人口が集中していて内陸部には人があまり住んでいないという状態でしたので、地理的な理由から、内陸部にも人に住んでもらう必要があったのです。
また、内陸部を開発するため、労働者を移住させて土木工事を行ったり、農業の振興を図ったりしました。
以上に挙げた点は全て素晴らしい効果を出しており、首都の移転は大成功だったと言えます。
ブラジリア、行っちゃう?
どうでしたか?ブラジルは、国を良くするために、首都を移転したのだということが良く分かりましたね。ワールドカップへサッカーを見にブラジルに行く予定がある方は、首都のブラジリアを散策してみるのもいいかもしれませんね。
歴史を発見できるかもしれませんよ。
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